3次元アトムプローブ装置(3D-AP)において、Tip(アトムプローブ分析では試料表面に高電界を加えるために針状の試料を用いる)表面からの電界蒸発を、従来の高圧印加ではなく、レーザー照射により行う事となった。その為、Tip先端にレーザーを局所的に照射する必要がある。
しかし、FIM像(原子)を安定させる為に用いている冷凍機の振動により、Tip先端へのレーザーの照射位置を確定する事が困難となっていた。
冷凍機の先端部に直接Tipホルダーを取り付け冷却していた為、どうしても振動を拾ってしまう機構になっていた。そこで今回は振動をなくすために、冷凍機とTipを分離させ、冷凍機の振動を拾わない構造へと改良を行った。
今回の改良により、Tip先端がほぼ無振動に近い状態となり、レーザーを局所的に照射する事が容易になった。また、冷却部を最小範囲とした事により、冷却能力のアップが実現出来た。