北野精機企業サイト

技術資料

ホーム技術資料真空チャンバー内の一般的なガス種
文字サイズ

真空チャンバー内の一般的なガス種

Peak Mass
(質量数)
(amu)
イオン 残留ガス分子 ガスが残留する主な原因
1 H2、H2O、炭化水素  
2 H2 H2、H2O、炭化水素
  • 真空容器材質内部に浸透しているガスの放出。
  • 種々のガス分子から脱利したHが再結合。
12 C CO、CO2、炭化水素  
14 N22+、CO22+、CH2+ N2、CO、炭化水素  
15 CH3+ メチル基をもつ炭化水素  
16 O22+
O
O2、酸素化合物  
16 CH4 CH4
  • イオンポンプ及びTSP(チタンサブリメーションポンプ)を使用した装置で多く見られる。
  • メタンは次のピークがクラッキングパターンとして挙げられる。
    14(CH2)、15(CH3)、 16(CH4

【クラッキングパターン】

Mass No. 13 14 15 16
存在量 8% 16% 85% 100%
17 OH+ H2O  
18 H2O H2O
  • チャンバー内面に化学吸着していた水分が主な原因で、ベーキング初期での主要な残留ガス。
  • H2Oは次のピークがクラッキングパターンとして挙げられる。
    16(O)、17(OH)、18(H2O

【クラッキングパターン】

Mass No. 16 17 18
存在量 2% 25% 100%
20 Ar2+ Ar Arのクラッキングパターン
22 CO22+ CO2 CO2のクラッキングパターン
27 C2H3+ 炭化水素  
28 CO+、N2+、C2H4+ CO、N2、炭化水素 炭化水素(28)は炭化水素(27)の5〜10倍 CO2(44)が多い時、CO(28)も多い。
29 C2H3+、N2、CO+ 炭化水素、N2、CO N2が多い時、大気からリークの可能性。
30 NO+   汚れた真空系の排気直後に出る。
32 O2+ O2 28:32=4:1の時、リーク発生の可能性。
35 Cl+ ハロゲン系洗剤  
37 Cl2 isotope ハロゲン系洗剤  
39 C3H3+ 炭化水素  
40 Ar+、C3H4+ 炭化水素、大気
  • 大気からのリークの可能性。
  • 大気中のArの存在率は約1%。
41 C3H5+ 炭化水素 C3系の炭化水素は36〜44に出るが、39、41、43が特に大きい。
42 C3H6+
43 C3H7+ 炭化水素  
44 CO2+   ベーキングをしていない真空容器の内面からの脱離により発生。
50 C4H2+ 炭化水素、特に芳香族  
51 C4H3+
55 C4H7+ 炭化水素 C4系炭化水素は55、57が特に大きい。
56 C4H8+
57 C4H9+