高温超電導モーターSuper conducting Rotating Machines, Motor & Generator
弊社では、バルク高温超電導体を回転界磁磁石に応用した、ブラシと鉄心の無いアキシャル・ギャップ型同期電動機を開発いたしました。この同期電動機は、回転界磁磁石であるバルク高温超電導体を冷却した後、電機子コイルを用いてパルス磁界を発生させ効率よく着磁を行い回転と制御を実現します。
このような高温超電導電動機は、従来の同クラスの電動機やディーゼルエンジンに比べ、低負荷で高効率と小型・軽量化が期待されるとともに、次世代の電気推進システムとして、CO2削減など環境に優しい輸送システムを実現にとどまらず、風力発電機などへの応用にも期待されている。
高温超電導バルク磁石を低温下でパルス着磁することで類似永久磁石とし、これを回転界磁子に搭載することにより、ブラシレス&鉄心レスの超電導同期モーターをモデル化しました。
本機で採用した新しいパルス着磁法により着磁コイルと電機子コイルを共通化することが可能となり、機器のコンパクト化に成功し、軸方向に回転界磁子と電機子コイルを交互に並べる「アキシャルギャップ」構造を採用したことにより、界磁子と電機子ユニットを増設することにより簡単に高トルク化が図れます。
■VTR(動画)
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界磁子 |
8極(Gd系バルク高温超電導体) |
電機子 |
6極(Ou系中巻線) |
外径 |
500mm |
全長 |
450mm |
出力 |
1層=300kW 3層=90kW
10層=300kW (回転数 720rpm) |
冷媒 |
液体窒素(LN2)他 |
高温超電導バルク磁石は、直径わずか26mmの寸法でも17ステラという非常に強い磁場を保持することができることから、着磁技術の進歩により次世代の多様な移動体用超小型推進電動機や発電機として急速な普及展開が期待できます。
わずか直径2〜数cmの寸法のパルク磁石によって、その寸法の領域に、これまでの超電導線剤コイルや鉄心付界磁巻線、あるいは永久磁石では実現不可能だった強磁場を生成保持出来る事は大きな特徴であり、小型高出力化が要求される電磁力応用機器に適合します。
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